TOKYOスマホサポーター

東京都デジタルサービス局 Bureau of Digital Services

「オンライン スマホ相談会」会場レポート

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令和5年10月30日、瑞穂町役場1階ホール(東京都西多摩郡瑞穂町)において「オンライン スマホ相談会」が開催されました。 「オンライン スマホ相談会」は、島しょ部や山間部など身近にスマホサポーターがいない方やご高齢で遠くに出かけられない方に相談の機会を提供すると同時に、スマホサポーターが活躍する場をさらに広げていく取り組みです。 今回は瑞穂町役場に設置された相談会場とスマホサポーターのいる千代田区飯田橋のオフィスをオンラインで結んでの開催。その様子を瑞穂町役場に伺って取材しました。

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▲狭山丘陵の西端に位置し、緑豊かな瑞穂町。町役場1Fのホールが会場になりました

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▲オンラインによる相談会は、会場に設置されたモニター越しに行われます

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▲カメラを通して相談者のスマホ画面を共有し、操作をひとつひとつ確認しながら相談を進めます

参加された相談者の方にお話を伺いました

―ふだんはどのようにスマホを使っていますか?

Iさん(60代女性):LINEとメール、ネット検索、あとはカメラも使います。でもよくわかっていないまま使っているので、今の使い方で本当にいいのかちょっと不安も感じています。

Mさん(60代女性):通話が中心で、あとはネットニュースを見たりです。昨年まで会社勤めをしていてネット利用はパソコンが中心でした。でも退職後にまわりを見るとスマホを使いこなしている人がたくさんいて、ここまで浸透しているとは思っていなかったので驚きました。スマホを使えないとこれから生活できなくなるんじゃないかと少し心配です。

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▲スマホを十分に使いこなせないことに不安を感じることも

―今日はどのような相談をされましたか?

Iさん:最近、不審メールや知らない電話番号からの着信が多くなってきて、その対処について相談をしました。自分ではスマホを変えた方がいいのかなと思っていましたが、その前に試す対処方法などを教えていただきました。

Mさん:私はスマホで撮った写真の保存の仕方やLINEについて相談しました。今日の相談ですべて解決したわけではないですが、いろいろ情報をいただけたので自分でも少し調べてみようと思います。

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▲操作方法だけでなく、迷惑メールなどスマホ利用で生まれるリスクに関する相談も

―スマホサポーターの印象はいかがでしたか?

Iさん:スマホのことをよく知らないので、こちらの質問自体がうまく伝えられるか心配でした。でも、とても丁寧に対応していただけて、説明もとてもわかりやすかったです。

Mさん:サポーターさんの説明は難しい言葉もなくて、わかりやすかったです。

―今日はオンラインでの相談会でしたが、その点はどうでしたか?

Iさん:はじめは普通の対面の方がいいと思っていたのですが、サポーターさんとお話をしているうちにだんだん馴れてきて、途中からはオンラインでも大丈夫でした。

Mさん:私は会社に勤めていた頃にオンラインで打ち合わせをした経験もあるので、とくに抵抗はありませんでした。

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▲オンラインによる違和感もなく、疑問や悩みをスマホサポーターに相談

―今後も相談会があれば利用しますか?

Iさん:今までスマホを買ったお店に相談をしていましたが、場所も少し離れているし、何度も聞きに行くのはちょっと恥ずかしいので、こういう機会があるといいですね。

Mさん:スマホの使い方を紹介するテレビ番組もあるのですが、時間を合わせて見るのもなかなか大変だし、自分の知りたいことをピンポイントに知ることもできません。私は若い世代の知り合いも身近にいないので、こういう機会はこれからも利用したいと思います。

相談を受けたスマホサポーターさんへのインタビュー

―オンラインでの相談会の印象はいかがでしたか?

通常の対面と比べると少しタイムラグがあるので、こちらが説明した内容がちゃんと伝わっているか、相談者さんが理解されているかをしっかり相互確認しながら進めていく必要があると感じました。でも、それ以外は対面の相談会と変わらないので、こうしたオンライン相談会が今後もあるといいなと思いました。

―「スマホサポーター制度」のこれからに期待することなどあればお聞かせください。

私の祖父も離れた場所でひとり暮らしをしているので、すぐに連絡が取れる手段としてスマホがあると家族としても安心できます。相談会の開催はどうしても都心部など人が多い場所が中心になりがちですが、今日のようなオンラインの機会も利用しながら皆さんがスマホを使えるような環境になってほしいと思います。 あとは、ご年配の方が使うシニア向けのスマートフォンですが、一般的なスマホとはボタンの押し方から違っていることもあるので使い方がわからないサポーターもいると思います。今後はその対応も必要かなと思います。

瑞穂町役場の担当者さんへのインタビュー

―相談会を開催されていかがでしたか?

今回はじめてスマホサポーターの方による相談会をお願いしたのですが、対応が早くしっかりされていてさすがだなと感じました。もし、町が独自に開催するとなると人材の研修など、いろいろ対応が大変な部分があると思います。

―今後のオンライン相談についてご意見などあればお聞かせください。

今日は相談者の方をひとりずつご案内しましたが、今後は端末を増やして同時に何組か相談ができるようになるといいなと思いました。 スマホは持っているけどあまり使っていないという人の中には、スマホに詳しい家族や友人が身近にいないという方も多いと思います。生活の中でスマホを活用していくきっかけとして、こうした相談会などのイベントを利用していただきたいです。

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離れた場所にいる相談者を対象に開催された今回のオンライン相談会。相手の話に耳を傾け、お互いの思いや考えを確認し合いながら対話を進めていく様子は、対面による通常の相談会と同じでした。オンラインにおいても、やはり大切なのは相手の気持ちにしっかりと寄り添うこと。オンライン相談会によって、“支え合い”の場はこれからさらに大きく広がっていきそうです。