「スマートフォン体験会」サポーターインタビュー
令和6年2月26日、東京都庁の第二本庁舎ホール (東京都新宿区)において「スマートフォン体験会」が開催されました。
この体験会は「スマートフォンの購入を検討されている方」や「スマートフォンを体験してみたい方」などが主な対象。会場ではスマートフォンを所有していない方にはレンタルを行い、参加者は実際に機器を手にしながら基礎知識や基本操作についてレクチャーを受けました。
TOKYOスマホサポーターはアシスタント役として参加者のスマートフォン体験をサポート。この体験会にサポーターのひとりとして参加された始澤さんにお話を伺いました。
TOKYOスマホサポーターの始澤恵美(はじめさわえみ)さん
▲会場となった東京都庁第二本庁舎ホール (この日は13名の方々が参加)
「スマートフォン体験会」でのサポーター活動とは
―「体験会」と「相談会」ではスマホサポーターの役割に違いはありますか?
始澤さん:はい、かなり違うと思います。「相談会」では相談者1人につき30分間くらいマンツーマンで対応しますが、「体験会」では講師による講義がメインになります。その講義の内容に沿って参加された方をサポートすることが、私たちスマホサポーターの役目になります。
―具体的にはどのような対応をするのでしょう?
始澤さん:たとえば、「QRコードを読み込んでみましょう」とか、「写真を撮ってみましょう」とか、講師の方がおっしゃった内容に合わせてスマホの操作方法を参加者に教えたり、質問に答えたりします。相談会では相談者のいろいろな質問に対応するのに対して、体験会では事前に決まっている講義内容の範囲で対応する感じです。
▲体験会は講師による講義を中心に進められていく
▲スマホサポーターは講義のアシスタントとして参加者をサポート
―体験会でのサポート活動でポイントとなるのはどんな点でしょう?
始澤さん:体験会では1対1ではなく、一人のサポーターが同時進行で複数人の参加者に対応することが多いです。今日の体験会で私は3人の方をサポートしました。
これまで一度もスマートフォンに触ったことがない方が多いので、画面をタップするだけでもすぐにはできません。本当に初歩的なレベルからのサポートになるので、そういった部分での大変さはありますね。
でも、どんな相談が来るのか事前にわからない相談会と違って、体験会は講義の内容に合わせてあらかじめ準備することもできるので、初めてサポーター活動をする人には向いていると思います。私も体験会でスマホサポーターとしてデビューしました。
サポーター活動の中で感じた「伝えること」の大切さ
―サポーターになられてどれくらいですか?
始澤さん:TOKYOスマホサポーターになって5ヶ月くらいです。私は個人でもスマホやPCを教える講師をやっているので、自分自身の勉強という意味もあってサポーターに登録しました。
オンライン研修はとても勉強になりましたし、実際の活動の中でもいろいろな発見があります。最近は機会があればできる限り参加しようと思っているので、この1ヶ月間は15回ほどサポーター活動をしました。
―実際にサポーター活動をされて、あらためて感じたことはありますか?
始澤さん:自分が知識として「知っている」ということと、人に「伝えたり、教えたり」することは別なのんだと実感しました。たとえば「スワイプ」「タップ」「アプリ」など、自分では当たり前だと思っている言葉もご年配の方には伝わらないです。そういう人たちにどうやって伝えていけばいいのか、今も自分の課題だと思っています。
▲体験会の参加者にはこの日はじめてスマホに触る人が多い
―その課題にはどのように取り組んでいますか?
始澤さん:やはり他のサポーターさんや講師の方の伝え方がとても参考になります。相談会や体験会で他の方が上手な伝え方をしていると思わず聞き耳を立てたり(笑)。やはり実際の現場での経験がいちばんの勉強になると思います。
私が実践していることのひとつが、なるべく具体例を出しながら説明することです。たとえば「スクリーンショットを使ってみましょう」だけではなく、「スクリーンショットは、こういう時に便利ですよ」といった具体的な話を加えます。そうすれば、「なるほど、じゃあ一度試してみよう」と相手の方の興味や意欲も湧いてくると思うんです。
▲参加者とのコミュニケーションが自分自身の成長にもつながっていく
TOKYOスマホサポーターのこれからについて
―活動のなかで“手応え”のようなものを感じることはありますか?
始澤さん:やはり相手の方が喜んでいる姿を見るのはうれしいですね。操作の仕方を教えた後に「早速使ってみます」と言ってもらったり、「スマホショップ
で聞いた時よりわかりやすい」と褒めていただいたり。
相手の方のお名前も知らなかったりするのですが、私自身はそうしたコミュニケーションを楽しんでいますし、いろいろな方とのふれ合いに手応えを感じています。
―サポーター活動のこれからについて目標などありますか?
始澤さん:個人的にはサポーターとしてもっとスキルアップをして、いつか体験会で講師をやってみたいなと思っています。
全体的な部分ではサポーター同士の交流というか、情報交換ができる機会がもっとあるといいなと感じます。サポーターにはそれぞれで得意不得意もあるので、そうした部分を補い合えればサポーター活動がもっと良くなっていくと思います。
私の経験では相談会や体験会に来られた方は皆さん本当に喜んでくださいます。こうした学びの機会が都心部だけでなく、いろんな場所で開催されてもっともっと身近なものになっていって欲しいですね。
▲これからも積極的にサポーター活動に参加していきたいと語る始澤さん
私たちの生活に不可欠なものになりつつあるスマートフォン。しかし、苦手意識を持っている人や始めるきっかけを掴めない人がまだまだたくさんいます。そんなひとりひとりに寄り添って “新しい一歩”の手助けをする。スマートフォンが身近なものになればなるほど、「体験会」 や「相談会」、そしてTOKYOスマホサポーターの役割もますます重要になっていきます。自身のさらなる成長をめざす始澤さんの言葉の中にも、強い責任感と大きなやりがいを感じることができました。